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たくさんのIllustratorさんがIllustratorよりPhotoshopを愛用するのは、ピクセル形式の書きやすさ故だと思うのですが、やはりデザイナーとしては拡大縮小に強く、また比較的単純な形であれば容量としても軽いベクター形式でイラストがあるととてもラクチンというのが正直なところ。

「でもIllustratorだと、線のヌケ感だったり、色の緻密なグラデーションだったり、表現が厳しいところあるでしょう?」

はいまったくもってその通りでございます。

ですが、ベクターにはベクターの良さがあるもの。
本日は手描きしたイラストのアウトラインをとって、そこに手書きっぽく着彩していこうと思います。
流れとしてはこんな感じ

  • 手描きで絵を起こし、Photoshopで取り込んで白黒画像にする
  • Illustratorに配置してアウトラインを作成する
  • ライブペイントツールを使って着彩した後、手書き風に加工する

手描きで絵を起こし、Photoshopで取り込んで白黒画像にする

Photoshopに直接描いたほうが効率はいいのですが、ウチにはタブペンがございませんで、さくっと裏紙に絵を描きます。
良く使うペンはプラチナ万年筆「preppy」 万年筆の書き心地でナカ芯も変えられる400円前後のインクペン。万年筆は高いけど、使ってみたいなぁという方にはオススメです。Gペンの書き心地に少し似ている、かも……。

preppy

絵はこんな感じ。トーンカーブとレイヤーコピー+オーバーレイ+スクリーンで調節しています。

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【原画】

イラストを描く方にとっては「線のヌケ感」を大事にされている方もいらっしゃると思います。

こういうところとか

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【線のヌケ】

こういうところとか

Illustratorだとここにパスがないと色が付けられない、という点で非常に面倒くさいので、Photoshopで着彩する方が多いかと思うのですが、今回はこのヌケ感を残しながら着彩を行います。

 

Illustratorに配置してアウトラインを取る

psdを直接Illustratorで開くと大変重たいので、場合によっては新規ファイル作成→画像を配置 でリンク配置をするとよいでしょう。画像トレースはリンク画像でも可能です。
絵の画像をクリックし、上部サブメニューから画像トレース、またはオブジェクトから画像トレースを選びます。

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【画像トレース1】 Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【画像トレース2】

時間がかかるかも、と言われますが白黒画像ならそんなに時間はかかりません。トレースが終わったら「拡張」を選択します。

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【画像トレースからの拡張】

パスになったので、ここから白い部分を撤去します。白い部分をクリックして、共通で選択範囲をとると、非常に簡単に画像がとれます。
Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【共通の塗り】

わかりにくいので下に赤を引くとこんな感じ。

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【パス抜き】

綺麗に取れてますね。

 

ライブペイントツールを使って着彩した後、手書き風に加工する

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【ライブペイントツール】

ライブペイントツールはシェイプ形成ツールの下の階層に入っています。これを選択して、ライブペイントグループを作成しましょう。

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【ライブペイントグループ】

カラーパネルで色を作り、パスの閉じている部分をクリックすると、自動的にその色が適応されます。

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【ライブペイント:着彩】

クローズドパスになっていない部分の処理としては、適当にパスを作成し、そこを閉じます。閉じた後、塗り、線ともに非表示にして、「ライブペイント結合」をクリックします。

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【ライブペイント:ライブペイント結合】

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【ライブペイント:ライブペイント結合】

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【ライブペイント:ライブペイント結合】

 

すると、そこがクローズドパスと認識され、着彩が可能な状態になります。パスが存在しているところは、パスファインダを使わずとも境界線で色分けがなされるので、これを利用して着彩していきます。

ざっくり着彩がおわったものがこちら。

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【ライブペイント:ライブペイント着彩済】

ライブトレースのいいところは、ごみをとってもそこが自動的に保管されることです。穴が開かないんですね。色の範囲がパスでおおわれていれば、パスのかたちは変形することができます。

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【ライブペイント:ライブペイントごみとり】

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【ライブペイント:ライブペイントごみとり2】

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【ライブペイント:ライブペイント:パスの変形】Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【ライブペイント:ライブペイント:パスの変形2】
ライブペイントは拡張することが出来ます。拡張すると、それぞれのパーツに自動的に変換されるので、グラデーションやパターン、フィルターなどを適応させることが出来ます。

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【ライブペイント:ライブペイント:拡張】

パターンを適応

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【パターンを適応】

グラデーションを適応

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【グラデーションを適応】

フィルター「落書き」を適応

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【フィルターを適応】

あとは若干色をコントロールして出来上がり。

Illustratorのライブペイントツールを使ってイラストを描く【完成】

 

 

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