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Adobe Systemsとは

Adobeは1982年に設立された、カリフォルニアのソフトウェア会社。
デザイナーのみならず、クリエイティブな職業に携わるなら名前は知っていて当たり前の会社なのですが、その歴史はまだ50年もありません。今でこそ、入稿作業や印刷は当たり前にデジタルですが、その前はアナログ原稿が当たり前。ですが、Adobeのおかげで世界中のグラフィックはデジタルになり、その作業効率はぐんとあがったわけです。

そのAdobeがCloud化したのは、2012年。パッケージとしてAdobe製品を見なくなることは寂しかったものですが、いまではこの便利さに感謝しています。

Adobe製品の代表「Illustrator」「Photoshop」

Adobeを語るにおいて外してはいけない二本ですね。よく「絵を描くならどっちを買えばいいの?」と聞かれますが、この問いに答えるのは常々難しいと思っています。

Illustrator

Adobe製品Illustrator

ベクターを使った平面構成が得意なソフトです。「パス」の概念は同じAdobe製品のあちこちで流用が可能で、理系的な正しいラインを引くことも、それにアクセントを加えて手書きっぽさを出すこともできます。感覚としては切り絵と積み木。

Photoshop

Adobe製品Photoshop

写真やグラフィックの加工を得意とするソフトです。選択範囲とピクセルの概念で動作のほとんどが考えられ、多様なレイヤーアクションで思い通りの画面を構成できます。
絵を描く、というよりも、やはり写真の加工に特化したソフトです。

Photoshop Elements

Adobe製品photoshop Elements

Photoshopの簡易版。写真の加工のみに特化した仕様で、レイヤースタイルなどの使用ができないものになります。また、CMYKでの作業ができず、入稿印刷には不向きのソフト。完全にパソコンで写真加工をしたい、という方に向けて作られたソフトです。

Photoshop Elementsを買うなら個人的にはFotorをお勧めします……。

その他Adobeの画像を扱うソフト「lightroom」はカメラマンさん向きのソフト

lightroom

Adobe製品Lightroom

lightroomはスマートフォンやPCといった、デバイスを問わずに写真の整理、保管、共有ができる整理整頓ソフト。明るさや色の調整、フィルターの適応などが一通りできる、「きちんときれいにした写真を整理して共有できる」ソフトです。WEB上で友人に共有も簡単。
Photoshopでやるようにがっつり加工はできませんが、写真を撮るだけが趣味の人はPhotoshopよりもこちらのほうが安価でいいかもしれません。じつは月額980円で、後述の「Portfolio」と「Spark」と「PhotoshopCC」と一緒に使えるようになります。

Bridge

Adobe製品Bridge

Bridgeは画像や映像問わず、ファイルの中を見ることに特化したエクスプローラのような機能を持っています。また、イメージギャラリーやpdfを作ることも可能。ラベリングもでき、メタデータとしてキーワードやレートをしておくと、フィルタリング検索ができるようになります。lightroomとは異なり、写真だけでなく他のファイルも扱うことができます。

エディトリアル・本や冊子、雑誌の作成には「InDesign」

InDesign

Adobe製品InDesign

コアなところに需要があり、使えると就職の幅が広がるソフトナンバーワンといっても過言ではないのではないでしょうか。段落や写真、テキストで構成される冊子などの扱いに特化しており、マスターページを作成して画面を構成していくためのソフトです。まだまだ冊子、というか雑誌の需要はあるものです。研究論文とか。教科書とか。報告書とか。

InCopy

Adobe製品InCopy

InDesignと連携して動くソフトで、デザイナーがInDesignを使うなら、編集者や校正者がこちらのソフトで文字の編集(フォントファミリー、フォントサイズの決定、誤字脱字の確認など)を行います。InDesignを使わないなら必要のないソフトですね。

動画を編集するための「Premiere」「AfterEffect」「Media Encoder」「Animate」

Premiere

Adobe製品premiere

素材(出来上がっている動画や音楽、画像など)を並べることでムービーをつくるソフト。比較的短いムービーならこちらで作成するほうがいいでしょう。使い方はAfterEffectに比較するとシンプル。
ビデオカメラで撮影したもののみを使ってムービーをつくるならPremiereですね。素材を切ったりつないだりが得意です。

AfterEffect

Adobe製品AfterEffect

動画素材を作成できるソフト。何もないところから画面を動かすことができます。パーティクルやピクセルポリーといったシミュレーションなど、自分でエフェクトそのものを作成することが可能。もちろん動画を取り込んで、それを編集することも可能ですが、動画そのものの長さを切ったり、つないだりすることはちょっと苦手。

Media Encoder

Adobe製品Encoder

PremiereやAfterEffectで作成した動画を、思い通りの拡張子に書き出すためのソフト。各々のソフトの中の設定で書き出すよりも、これを使ったほうがいい感じに書き出しができます。

Animate CC and Mobile Device Packaging

Adobe製品animate

Flashの後継、と考えるとしっくりくるかもしれません。Adobe Flashが2020年をめどにサポート対応外になり、もともとスマートフォンでの対応もなかったため、flv式のアニメーションは減少しています。
パスによるアニメーションを生成することができます。HTML5 Canvasに対応するなど、Flash以外の形式が強化されています。

その他動画を制作・編集するための「Prelude」「CharacterAnimator」「Audition」

Prelude

Adobe製品Prelude

動画版のlightroomのようなソフト。メディアファイルの管理とメタデータの入力が可能で、ビデオのログ作成などができます。Premiereとの連携が優れている整理整頓ツール

Character Animator

Adobe製品Charactor Animate

PhotoshopやIllustratorで作成したキャラクターの部位パーツを動かせるソフト。WEBカメラと連携して自分の表情をキャラクターに適応することも可能です。ボーンを使って、体を動かすことも。2Dにおける簡易アニメーションソフトです。

Audition

Adobe製品Audition

オーディオ編集ソフト。ノイズの除去やミキシング、効果音の専門ツールです。録音もでき、Premiereとの連携に優れています。

ウェブ制作をするための「DreamWeaver」

DreamWeaver

Adobe製品DreamWeaver

WEB制作者には慣れ親しんだソフトです。コーディングをリアルタイムでプレビューでき、サイト管理で直接FTPにファイルをアップロードすることも可能。異なるフォルダのファイルも指定すれば書き換えることができます。スニペットの利用も便利。
ただ、初心者には非常にハードルの高いツール。HTML5やCSS3に不慣れな方はにっちもさっちもいかなくなる可能性が大きいかも……。

その他ウェブ制作するための「XD」「Muse」「Portfolio」

XD

Adobe製品XD

正式名称Experience Design。WEBサイトやモバイルアプリのプロトタイプデザインをスムーズに行えるソフトです。目的をクライアントの共有にしているので、ワイヤーフレームやMocの専門ソフトといってもいいでしょう。画面上でリンク先に遷移できる、「動くワイヤーフレーム」が生成できます。
……が、画像やある程度のデザインはやはりあらかじめ作っておかなければならないような……? 使いこなせば早いのでしょうが、アイコンや画像を生成しながら作るとなると、どうなんだろうなぁとつかってみておもいました。もう少し研究の余地あり。

Muse

Adobe製品Muse

コードを記載しないでレスポンシブWEBサイトを作るためのソフト。一つ一つのオブジェクトにレスポンシブのブレイクポイントを設定する必要がありますが、コードがわからなくても直感的にレスポンシブWEBサイトが作れます。テンプレートもあるので、簡易なサイトならこれで作るものいいのかも。あとコードが全然わからない人は断然コレです。ホームページビルダーとIllustratorが合わさった感じですかね……。
ただ、これで生成されるHTML及びCSSがどうなるのかは不安なところ。SEOにきちんと対応していくなら、やはりきちんとコーディングをしてサイトを作成するべきでしょう。

Portfolio

Adobe製品Portfolio

ウェブブラウザ上でドメイン取得とともに、ポートフォリオ専門のサイトが作れるソフト。コーディングができなくても大丈夫です。ウェブデザイナー志望でなくとも、グラフィックやクリエイティブにかかわる人は、就職活動や転職活動、個人アピールなどで自サイトを持っていることは今や必要最低限。(私持ってないな)知識がなくとも、簡単にドメイン取得=URLが持てる=自分のウェブサイトが作れるこのソフトは、そちらの界隈の方たちには非常にありがたいソフトとなっています。

3Dを制作できるソフト「Dimension」「Fuse」

Dimension

Adobe製品Dimension

旧Project Felix。簡単に言うと「3Dに型はめソフト」で、3Dソフトのない環境、あるいは3Dソフトの使えないグラフィックデザイナーが簡単にそれっぽい画像を生成できるソフト。2017年10月18日よりリリース。
3Dのモデリングはできそうにありません……。Adobestockで買うか無料のものをDLするか、です。Illustratorの3D機能のマッピングのバージョンアップ、のイメージでしょうか。背景画像の反射を3Dモデルに適応することができるのはいいですね。

Fuse

Adobe製品Fuse

ベータ版。人型キャラクター専門の3Dソフト。ゲームをやる人ならわかるかもしれませんが、簡易3Dキャラクターモデリングソフトです。ドラゴンズドグマのキャラクター生成に近いものを感じる……。
作成したモデルはPhotoshop上でポージングや動作を指定することが可能。平面で3Dのキャラモデルを利用したいときに使えます。

WEBで利用できるビジュアルストーリー、ワンランク上のスライダーショーを制作できる「Spark」

Spark

Adobe製品Spark

「グラフィック」「ウェブページ」「ビデオストーリー」を簡単に作成できるソフト。デザインテンプレートを利用して、撮影した写真やテキストを追加、あとはTwitterやFacebook、ブログなどに合わせてサイズを調整すれば、WEB上で閲覧することのできるメディアが簡単に作成できます。スライドショー、WEBページのほか、ムービーならもっとシネマチックな表現も。
フォトジェニックが流行っていますが、このソフトはそういった美しい写真などをプレゼンテーションするのに適しているといえるでしょう。

Adobe製品は「プロのもの」ではなく、「表現をしたいすべての人たちのためのもの」

いかがでしたか? Adobeといえばイラレにフォトショ、というイメージですが、実は安価で利用できるソフトもたくさんあります。特におすすめは「Portfolio」と「Spark」です。
ポートフォリオはデザイン業界に足を踏み入れる大学生にはうれしいソフト。ハンドメイドなどを行っている方にもアピールの場としては申し分ありません。Sparkは、SNSだけでなく、自己表現には最適にもほどがあるツール。個人で十分に楽しめます。

Adobeの「フォトプラン」なら、この「Portfolio」と「Spark」にオンラインストレージがついて、さらにPhotoshopが使えて月々980円。プチ・クリエイティブにこだわるなら、チャレンジの価値あり、です。

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